パーソナリティー斉藤洋美が狂言師野村萬斎の主演映画『陰陽師』を紹介。
(C)2001 「陰陽師」製作委員会 東北新社 TBS 電通 角川書店 東宝
〈ストーリー〉
時は西暦794年。「長岡京」が成立からわずか10年しかたたずに「平安京」に遷都を行った年。それは、以降400年続く「平安時代」の幕開けであった。
ある日、怨霊に取り憑かれた上官の命を救うべく、源博雅(伊藤英明)が陰陽師、安倍晴明(野村萬斎)の元へと訪れる。これが二人の運命的な出会いとなる。
晴明の住む屋敷には、晴明の世話をする式神という精霊がいたり、博雅の考えていることを当ててしまう晴明に最初は面食らう博雅だったが、飄々と世離れしているような不思議な魅力の晴明に惹かれていく。
また、晴明も平安京のお偉方の中にはいないような真っ直ぐで素直な心を持つ博雅に心を許すようになる。
そんな時、晴明は都のあちこちで物の怪達が動きだしているのを感じていた。生まれたばかりの帝の子供に強い呪(しゅ)がかけられ異変が起こった。この「呪」の意味はこれから巻き起こる想像を超える事件の前触だったのだ。
そして、この事件は「長岡京」がたった10年で遷都された大いなる謎とも関わりがあったのだ~。
〈Hiromi’s Eye〉
陰陽師、安倍晴明は約1000年前、平安の時代に平安宮で天文博士として勤めていた実在の人物。
陰陽師とはいったい何者?
平安時代、京の都平安京・・・、その栄華を極めた影には闇が広がり、鬼、魔物がそれを恐れる人の心に忍び入ってしっかり息づいていた。しかし、その闇に生きる鬼、魔物を世の理をもって制する者達。それが、陰陽師。
その中でも森羅万象を通じ、人々が恐れるその闇を消し去る最強の陰陽師が、安倍晴明!
母親が白狐と噂されたり、働くのが夜だった為色白で端正な顔立ちだったとか、短命だった時代に85才まで生きたとか・・・。ミステリアスな魅力に包まれた晴明。
「心ひとつで仏にも鬼にもなれる」という言葉が心に残ってます。本当にそう・・・。誰しも心の中に仏と鬼が住んでいるよね。今の世に晴明がよみがえったら、どういう風に鬼を退治してくれるのでしょうか・・・。
友情、愛、アクションも楽しめる歴史ロマンです!
歴史の教科書には出てこない、平安時代を楽しめます!
〈みどころ〉
ズバリ!安倍晴明に扮する野村萬斎さん。そう、狂言師野村万作さんのご長男。
この映画はまさに野村萬斎さんあっての映画と言い切って良いです。
もう、安倍晴明のはまり役!
ミステリアスだし、お顔だち、物腰、声、話し方、等々全て・・・そのものって感じです。
もしかしたら安倍晴明の生まれ変わり?と聞きたい程です。
原作者の夢枕獏さんが熱烈に依頼して実現したこのキャスティング。
狂言という伝統芸の厳しい修行の中で鍛え上げられたその魅力は素晴らしい。
陰陽師のおまじないみたいなものを唱える時も、ワイヤーアクションで宙に浮くシーンも舞を舞っているように美しいの~!!
はまってしまいますよ・・・、きっと・・・・。
〈お気に入り〉
- 安倍晴明と悪の権化の道尊(真田広之)が一騎打ちで戦うシーン。
真田さんはもうアクションはお手の物。そして、日舞も名取をもつ程の腕前でこのお二人の戦いは、何故かとっても美しい~の! - 「ハムナプトラ」もビックリのSFXが登場します。
- 平安時代の美しい月も拝めます!
- 晴明と博雅の友情(愛情?)が、なんかとっても良いの!
博雅に扮する伊藤英明さんがユーモアがあって、おちゃめでした。
監督:滝田洋二郎
脚本:福田靖、江良至
原作:夢枕獏
出演:
- 野村萬斎
- 今井絵理子
- 真田広之
- 伊藤英明
- 小泉今日子
音楽:梅林茂
製作年:2001年
製作国:日本
日本公開:2001年10月6日
配給:東宝
上映時間:119分
▼予告編