ホリデイ

ホリデイナンシー・メイヤーズ脚本・監督作品。キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック、イーライ・ウォラック出演の映画『ホリデイ』をパーソナリティー斉藤洋美がを紹介。

(C) 2006 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.


〈ストーリー〉

アマンダ(キャメロン・ディアス)は、ロサンゼルスのビバリーヒルズ在住の映画予告編製作会社の経営者。そして、アイリス(ケイト・ウィンスレット)はロンドン郊外に住む新聞記者。この一見幸せそうなふたりの女性が、クリスマス直前だというのに、恋に別れを告げていた・・・。

その愛する人を失ったふたりの女性が、思い切って踏み出したのが、インターネットで見つけた「ホーム・エクスチェンジ」。これは、少しの間家ごと取り替えて、全て環境を変えてしまおうというもの・・・。

ビバリー・ヒルズとロンドンの郊外の家を交換して始まった2週間の休暇・・・。
そこで待ち受けていたものは・・・


〈Hiromi’s Eye〉

「ホーム・エクスチェンジ」というものがあったなんて、この映画を観て初めて知りました。

監督・脚本のナンシー・メイヤーズも、たまたま自身の休暇をプランしていた時にインターネットで偶然に見つけたそうで、違う国や街にある家を交換する新鮮さに惹かれたんだそうです。実際に自分の家を見渡すと、家を取り替えるなんて・・・ありえないありえない・・・と思う人も多いかもしれないけれど、だからこそ、映画の中で体験するのは楽しいし、気付くと勇気をもらってます。

人生色々・・・辛い世界、苦しい状況から抜け出したい・・・。心を新たに切り替えるなら、早い方が良いに決まってる。ということも分かっている・・・でも、それができないのが人間ですよね・・・。
でも、この作品を観ると、家までは交換できないけれど、ちょっと一歩踏み出してみようかな~と背中をポンと押してもらえます。

人生は一回、どこでステキな出会いが待っているか分かりません。

さあ、まずはキュートなふたりと一緒に2週間の休暇に出てみてはいかがでしょう~。


〈みどころ〉

  • キャメロン・ディアス、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、ジャック・ブラックの豪華なめんめんが新たな一面を見せてくれます。
    キャメロン・ディアスは、いつにも増して本当にチャーミング。体全体で気持ちを表現していて可愛いです。
    いつも眉間にシワをよせている役柄が多いジュード・ロウは、いつもニコニコ顔のチャーミングな男性(ちょっと訳ありだけれど)で登場します。監督にも、「眉間にシワを寄せちゃだめよ」と言われていたんだそう・・・。
    ケイト・ウィンスレットもロマンチックコメディ初挑戦で、コメディアンヌになりきって、はじけてました。
    ジャック・ブラックは、純粋なラブストーリーの出演は少ないそうですが、実はメイヤーズ監督が「スクール・オブ・ロック」でジャックに恋をして、脚本段階からジャックを想定して書いていたんだそう・・・それくらい大切な役を本当にロマンチックに演じてくれていて胸キュンでした。
  • 作品の中に、沢山の色々な映画のエッセンスが散りばめられていて、映画ファンにはもう、胸キュンキュンでたまりません。例えば、アイリス(ケイト・ウィンスレット)がロスで出会うマイルズ(ジャック・ブラック)は映画音楽に関わる仕事をしているという設定で、カーステレオからはエンリオ・モリコーネの曲が流れていたり、DVDショップでは、この作品・・・あの作品・・・とその映画音楽はこうだった、ああだった・・・と口ずさんでくれたり、特にこの作品の音楽を担当しているハンス・ジマーの有名作品の曲を口ずさんでくれた時は、もう最高でした。それから、アマンダ(キャメロン・ディアス)は映画予告編集という仕事柄、自分の全ての状況を、すぐに予告編のようにジャ~ンと設定してしまうくだりなどは、楽しくて、楽しくて・・・。そして、もうひとつ、映画ファンにはたまらないロスでの出会いがあるのです・・・。(それは下記お気に入りで・・・)
  • アマンダのビバリーヒルズの家とアイリスのロンドン郊外の家が本当にステキ。インテリア、ファブリックもお見逃しなく。
  • ナンシー・マイヤーズ監督は、スクリーンすみずみまで本当に楽しませてくれます。

どこを切っても金太郎飴のように、全てのシーンが絵はがきのようにステキです。
そして、監督が自ら脚本も書いているのですが、その言葉のひとつひとつが、心に沁みてきます。


〈お気に入り〉

  1. アイリスがロスで出会うハリウッド黄金時代を支えた脚本家のアーサーおじいちゃん(イーライ・ウォラック)。もう引退したんだと言いながらも、何げに部屋にオスカー像が置いてあったり、映画の話や往年のスターのエピソード等々・・・映画に対する沢山の思いが、アーサーおじいちゃんのセリフの中に散りばめられていてもう感動~!でした。しかも、その役に扮しているイーライ・ウォラックは「ベイビードール」「荒野の七人」「荒馬と女」に出演されていて、まさに、映画の中と同じハリウッド黄金時代をそのまんま生きている方で・・・、本当に粋なキャスティングです。
  2. そのアーサーおじいちゃんとアイリスがレストランで食事をするシーンは本当にステキ・・・。
  3. DVDショップにある大物俳優さんがカメオ出演で登場!
  4. アイリスの家が本当にメルヘンチックで可愛い。その家の外観は、イングランド南部のサリー州のシアでロケが行われたそう。雪で覆われた世界はロマンチック~♪

原題:The Holiday
監督:ナンシー・メイヤーズ
脚本:ナンシー・メイヤーズ
出演:

  • キャメロン・ディアス
  • ケイト・ウィンスレット
  • ジュード・ロウ
  • ジャック・ブラック
  • イーライ・ウォラック

音楽:ハンス・ジマー
製作年:2006年
製作国:アメリカ
日本公開:2007年3月24日
配給:UIP
上映時間:135分

▼予告編