アイ・アム・サム

アイ・アム・サムパーソナリティー斉藤洋美がショーン・ペン主演の感動映画『アイ・アム・サム』を紹介。


〈ストーリー〉

知的障害のため、7歳の知能しか持っていないサム(ショーン・ペン)。
サムはコーヒー・ショップで働きながら、たった一人で娘のルーシー(ダコタ・ファニング)をありったけの愛情で育てている。絵本を読んだり、一緒に転げ回ったり、そしてサムの楽しくて温か~い仲間に囲まれて、本当に幸せな日々を送っていたのだが・・・ルーシーが7歳の誕生日を 迎えた頃、その幸せな生活にピリオドを打たれてしまいそうになる。

ソーシャルワーカーによって、サムにこれ以上ルーシーを育てる能力がないと勝手に決められてしまったのだ。

こんなに幸せなのに・・・。こんなに愛しているのに・・・。どうして離ればなれにならなければいけないの・・・。とサムはエリート弁護士(ミシェル・ファイファー)とひょんなことで出会い、ルーシーの父親として、ある行動に・・・。

サムとルーシーのステキなステキなステキなステキな親子の深い絆の感動物語。


〈Hiromi’s Eye〉

知的障害の人が主人公と聞いてすぐに思い出すのが、ダスティン・ホフマンの「レインマン」、トム・ハンクスの「フォレスト・ガンプ」です。

どちらの作品からも忘れていたピュアな心を沢山教えてもらいました。そして、この作品も観ている間ず~っと、私の顔は(*^_^*)か(;;)かの連続で、忘れられない一作になりました。

この作品は7歳の知能しか持っていないサムが主人公です。

ダスティン・ホフマン扮する「レインマン」が数字の記憶力が超人的に凄かったり、トム・ハンクス扮する「フォレスト・ガンプ」がめちゃくちゃ走るのが速かったり、卓球の才能が世界チャンピオンだったように、この作品のショーン・ペン扮するサムは、「ビートルズ」が大好きで、彼らのことなら歴史からエピソードまで何から何まで全てを知っているという特性を持っているのです。

サムは知的障害と簡単にいうけれど、理屈理論的な「知的」という言葉や形でくくれるもの以外のもの・・・愛情や感性に対しては、正常どころか人並み以上に豊で大きな温かいものを持っているのです。

自分は正常だと思っている多くの人が知らないうちに欠落している大切なものを持っているのです。
そんなサムから教えてもらえること、サムの愛情いっぱいに育ったルーシーから教えてもらえることがきっと沢山あるはずです・・・。私はいっぱい教えてもらいました。


〈みどころ〉

  1. 全編に流れる、サムの大好きなビートルズの曲。しかもビートルズの曲を色々なアーティストがカバーして歌ってるのです。例えばショーン・ペンの兄マイケル・ペンとその奥さんでミュージシャンのエイミー・マンが「Two of us」を歌っていたり・・・他にもシェリル・クロウなどステキな方々が彩って下さってます。
    その全編に流れるビートルズの曲が温かくって、サムとルーシー、そして観ている私達をず~っと包み込んでくれているようでした。
    実際に調べてみたところ、知的障害を持っていると言われている人達の多くの人たちの一番のお気に入りがビートルズなんだそうですよ。
  2. サムが、色々質問をされて困ると、ビートルズのことをあてはめて答えるシーン。それはもう、お見事です。ビートルズのことに詳しくない私は、ビートルズの奥深さに感動すらしてしまったのです。
  3. 主人公サムに扮するショーン・ペン。そして娘ルーシーに扮するダコタ・ファニング。特に、ダコタ・ファニングの演技が素晴らしかったです。娘ルーシーが自分の父親が友達の父親と違うかもしれない・・・と気づき出すところ・・・。そして、その後のルーシー・・・。
  4. サムの楽しい仲間達には実際に知的障害を持ちながら俳優として活躍している方々が扮します。ホントに楽しくてステキな仲間達です。実際、知的障害と言われる人達ほとんどの方がポジティブなんだそうです。ものすごく前向きなんだそうですよ~。

〈お気に入り〉

  1. ルーシーが生まれて、名前を付けるシーン・・・。ビートルズの曲の中の一節からつけるの・・・。
  2. サムがルーシーに絵本を読んであげるシーン。二人のお気に入りの絵本は、ドクター・スースーの「みどりのたまごとハム」でした。
  3. ルーシーのために、サムと愉快な仲間達と一緒に靴を買いに行くシーン。みんなで風船をもらって、一列に並んで道路を渡るの・・・。まるで、ビートルズのアビー・ロードのジャケットのように・・・。
  4. サムの楽しい仲間達が映画にとっても詳しいの。お友達になりたい~。
  5. 他にも・・・・いっぱ~い!

英題:I am Sam
監督:ジェシー・ネルソン
脚本:クリスティン・ジョンソン、ジェシー・ネルソン
出演:

  • ショーン・ペン
  • ミシェル・ファイファー
  • ダコタ・ファニング
  • リチャード・シフ

音楽:ジョン・パウエル
製作年:2001年
製作国:アメリカ
日本公開:2002年6月8日
配給:松竹、アスミック・エース
上映時間:133分

▼予告編